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こんな方に適した治療法です
- 人工関節手術は避けたい
- 新治療の中でも
実績ある治療を受けたい - 痛みに対して
もっと 根本的な治療をしたい -
自分の細胞を使った治療に
興味がある - ケガを早く治し、競技に復帰したい
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骨折の治癒を早めて
日常生活に戻りたい
PRP-FD注射とは
怪我をした時に傷口がふさがるのは、血液中の血小板の働きによるものです。この血小板には、傷を治し、組織を再生する力が備わっています。
PRP-FD(PFC-FD™)とは、血小板から組織の修復や再生を促す様々な成長因子だけを濃縮し、凍結乾燥した製剤です。あなたの体が本来持っている自然治癒力を一時的に高めるための成分がたっぷり詰まっており、注射で患部に投与することで、細胞の力を強め、損傷した組織の修復を強力にサポートします。この作用によって、痛みの改善や機能回復を図ります。
当院では、精製プロセスの改良で安全性と有効性が強化されたPFC-FD™2.0を使用しています。
症例実績24,200例以上
活寿会グループでは関節の痛みに対し、すでに数多くのPRP-FD注射を行っており、その実績から確認できた高い有効性と安全性については、複数の学会や学術論文等で発表しています。※2015年11月〜2024年9月(当グループ調べ)
対象疾患
関節症やスポーツ外傷といった整形外科領域の疾患やけがにおいて改善効果を発揮します。
- 変形性関節症(手首・肘・肩・股関節・膝・足関節)
- 腱板損傷
- 半月板損傷
- スポーツ外傷(靭帯損傷など)
- スポーツ障害(アキレス腱炎など)
- 骨折
PRP-FD注射の特長
効果が長期に持続
成長因子が関節内の状態を整えため、ヒアルロン酸注射などの薬物療法より長期的な作用が期待できます。
副作用やリスクが少なく安全
ご自身の血液から作製するため、拒絶反応や感染の心配がほとんどなく、安心して受けていただけます。
幅広い症状に対応
全身の関節に適応することに加え、筋肉・腱・靭帯など、様々な組織の痛みに改善効果が期待できます。
体への負担が少ない治療
注射で完結する治療なので手術や入院の必要がなく、生活への支障がなく、日常にすぐ戻ることができます。
長期保存が可能
フリーズドライ加工により約1年間の長期保存が可能なため、必要なときにすぐ使用することが可能です。
PRP-FD注射が有効な理由
PRP-FD注射は、投与した成長因子が損傷した組織に対して多角的に働きかけることで、様々な効果を発揮します。
作用 | 効果 |
---|---|
修復に関わる細胞の分化を促進 | 損傷した組織の修復を促進 |
血管内皮細胞や骨芽細胞などの細胞増殖を促進 | 組織の再生を促進 |
血管新生の促進 | 栄養供給の改善で組織の再生を促進 |
コラーゲンとヒアルロン酸の産生 | 関節の動きをスムーズに |
抗炎症作用 | 痛みが和らぐ |
同じく血小板を活用したPRP治療は、上記のような成長因子の作用と効果が認められています[1]。そうした成長因子が、PRP-FD(PFC-FD™)には一般的なPRPの2倍以上含まれています[2]。
活寿会グループでは、ヒアルロン酸注射で痛みが改善しなかった変形性膝関節症のケースに対してPRP-FD注射の有意な改善効果を確認しています[3][4][5]。
またPRP-FD注射は近年、サッカーJリーグの一部チームで、選手のケガに応じたメディカルバックアップとしても採用されている治療法です[6][7]。
治療の流れ
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1 受診のご予約
混雑や待ち時間のないスムーズなご案内のため、当院は完全予約制となっています。
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2
MRI検査・医師の診察ご予約当日は、まずMRIで患部の状態を撮影し、医師が触診と検査結果を踏まえて診断します。
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3 採血
治療を受けられる場合は、PRP-FD精製のため、50mL程度採血いたします。
治療を受けるかどうか迷われた場合は、一旦持ち帰ってご検討ください。 -
4 血液検査・精製
厚生労働省認可の細胞加工センターに送り、血液を検査します。
問題なければ、PRP-FDの精製を行います。
精製には3週間ほどお時間をいただきます。 -
5 治療
初診の際にご予約いただいた日時に再度ご来院いただき、PRP-FDを患部に注射で投与します。
安全性と注意点
本治療の安全性について
患者さまご自身の血液から作られる製剤ため、拒絶反応や感染症のリスクは極めて低いです。製造過程においては、細胞治療と同等の厳しい基準で無菌検査などが行われ、安全管理が徹底されています。
本治療を受けるにあたって
症状の重さや体質などにより、効果には個人差があります。注射部位の痛み、腫れ、発熱などがみられることがありますが、ほとんど一時的なものです。妊娠中の方、特定の疾患をお持ちの方などは、治療を受けることができない場合があります。
費用について
費用については、料金ページにてご案内しております。また、当院の治療は自由診療になりますが、医療費控除制度が適応される場合があります。併せて内容をご確認ください。
よくある質問
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PRP治療とは何が違いますか?
PRPは血液から血小板を濃縮したもので、PRP-FD(PFC-FD™)はそれをさらに高濃度に構成し、無細胞化したものです。
効果については、対象の部位によって異なるという見方があります。活寿会グループの症例データにおいて、変形性関節症などに関してはPRP-FDの方が改善度合いが大きいという結果が見られています。
また、無細胞化していることで、投与後の副反応の痛みが少ないと考えられます。 -
効果の持続期間はどのくらいでしょうか?
効果の持続期間も個人差があり、症状の重さや生活習慣などによって異なります。一般的には数ヶ月から数年程度、効果が持続すると言われています。効果が薄れてきたと感じたら、再度治療を受けることも可能です。
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副作用やリスクはどんなものがありますか?
PRP-FD注射は自身の血液を使用するため、アレルギー反応や感染症のリスクは極めて低い治療法です。しかし、ごく稀に注射部位の痛み、腫れ、発赤、熱感などがみられることがあります。
また、内出血が起こる可能性もありますが、ほとんど数日~数週間で自然に消失します。気になる症状が出た場合は、速やかに医師にご相談ください。
- [1] 青戸克哉ほかPlatelet-rich plasma療法の基礎 整・災害(57): 965-970; 2014.
- [2] J Araki, et al. Optimized preparation method of platelet-concentrated plasma and noncoagulating platelet-derived factor concentrates: maximization of platelet concentration and removal of fibrinogen. Tissue Eng Part C Methods. 2012 Mar;18(3):176-85.
- [3] 白田智彦ほか 変形性膝関節症に対し再生医療として施行した自己血由来PRPを用いたPFC-FD(platelet-derived factor concentrate freeze dry)治療の臨床成績第32回日本整形外科学会基礎学術集会(パネルディスカッション) 2017
- [4] 横田直正ほか 変形性膝関節症に対するplatelet-derived factor concentrate (PFC)とPRP関節内注射療法の臨床比較研究第18回再生医療学会総会2019
- [5] 大鶴任彦ほか. 変形性膝関節症に対するBiologic healing専門クリニックの実際とエビデンス構築. 関節外科 39(9) 945-54. 2020年9月
- [6] 横浜F・マリノスとメディカルパートナー契約を締結|セルソース株式会社
- [7] ガンバ大阪とブロンズパートナー契約を締結|セルソース株式会社